ラクして速いが一番すごい
松本利明(2018)
ダイヤモンド社
要約
タイトルの通り、ただがむしゃらに頑張るのではなく、最小限の労力で最大限の成果をあげるための全56個の方法について書かれた本。一つあたり約4頁の解説で、さくさく読めるのが特徴。参考文献はかなり少ないので著者の経験論が多め。
感想
エクセルの計算結果を電卓で確認するような人間が、「ラクして速い」を語るんですか……?
途中までは、当たり前ではあるけど中々実践できていないよなあという耳タコな話が多く、革新的な学びはないものの自分自身がそれらを実行できているかという点で色々振り返りができる本だった。
だのに、エクセルを電卓でって…….。
おそらく、著者はエクセルを使い慣れていないのだと思う。ビジネス書だから、パワポやエクセルの話を入れたかったんだろうけれども、変に大衆向けにせず自身の得意分野に集中して書いたほうがよっぽど引き締まった内容になったのではないかなと勿体なく思う。
とはいえ学びもあった。
「普通の人と一番違うポイントは何でしょうか?」
p.83
この視点は私にはあまりはっきりとなかったので意識していこうと思う。内省の際も、有能な他者を見つけた時にも応用できるかなり汎用性のある良い視点だと思う。
ほんと、エクセルだけ勿体なかったなあ…….。
余談
効率主義的なビジネス書は全て、薄い堕落論(坂口安吾)と言っても良いのかもしれないと最近思った。堕落論読んでないけど、読書会でおすすめされて聞いた印象がそんな感じだった。堕落論もはよ読みたいな(大量の積読)。