日本の建築

日本の建築

隈研吾(2024)

岩波新書

感想

半分くらい読んで、なんとなくこれじゃない感が強くなって一旦積んでおくことにする。以下、読んだ範囲での感想。

人が、全く登場しない。ここでの「人」は作り手ではなく建築の利用者・居住者を指す。本書での「建築」とは、「住む家」というより「芸術作品」としての一面が強いように感じた。著者が8年かけて執筆されただけあり、勿論興味深い内容ではあるのだが(聴竹居は内外の境界を自然と曖昧にしていてすごく良いと感じた)、私の読みたいものではなかった。

加えて、私には日本建築史の知識が全くない。ある程度の潮流を掴んだ上で本書を読むと、発見や驚きがあるのだろうが、事前知識の全くない私からすると「そうなんだ」でしかない。読むタイミングを大いに間違えた。ある程度建築史の知識をつけてから読みなおそうと思う。