感想
恋人と別れたタイミングで読んだので、こう、辛いです……。自身でなく他者を愛することの尊さを描かれているわけで、結果的に他者を愛しきることのできなかった私に、深く、それはもう深く刺さるわけです。
とはいえ少しルッキズム入ってませんか? 私のコンプのせいでバイアスがかかっているだけかとは思いますが、結局、こういう物語で愛される存在は見目美しいのだと思うと少しやるせなくなる部分があります。絵本ゆえに多くが語られないので、主人公が白猫に惚れた理由は定かではないけれども、少しもやっとしたのは確か。
とはいえ、誰かを愛することの難しさ、それに伴う尊さ、それから自身だけを愛し続けることの虚しさがありありと描かれていたのもまた事実。そうした文脈を理解できてしまうからこそ、なおさら私の痛いところに刺さるのなんの。
社会人になって初めて読んだけれども、もっと早くに読んでいたら、何かが違うのかなあって……。