名前のないことば辞典

名前のないことば辞典

出口かずみ

遊泳舎

感想

恋するいぬの章

 ゆるふわな絵に反してシビアな内容に笑ってしまう。失恋するのかよ……。クチャラーだし当然ではあるのだけれど、こういう和やかなイラストならハピエンしてくれよ、と思ったり思わなかったり。

食いしんぼうなぶたの章

「あれ、きみまたぎとぎとに戻ったね」
「まあね」

 シンプルな悪口やん。ぶたさんがのほほんとおおらかだから終始微笑ましいけれども、場の空気が凍りつきかねない言葉が多すぎて逆に面白い。

仕事に生きるあひるの章

 自サバ女!!!???

悩みがちなくまの章

 四章目にしてようやくほっこりできるお話で安心する。悩みがちだからこそ、たくさん考えて、双子を育てられる人(くま)でいられるんだろうね……。二日前に恋人と別れた私とは大違い……。

喫茶店のかめの章

 この章に限らず、猫がぐうクズなのどうにかならないか???(憤怒)

 かわいらしい絵柄なのに、すご~く嫌な質感。胸が苦しいよ……。かめさんに幸あれ……。

能天気なねこの章

 真打登場!!! コイツァひでえや。オノマトペって意外と負のイメージが強いのか?と錯覚してしまう程、能天気では処理できないほどひどい(読んでる分にはばりおもろい)。

忙しいはりねずみの章

 一生懸命子育てしているだけなのに、周囲からも子供からもカリカリしてるって言われるの、あまりにも世知辛いんじゃ……。誠実は必ずしも好かれるを意味するわけではないんやなあって……。

全体

 オノマトペへの感想、全然ないな!!!???

 辞典と言いつつも、「人生」が多分に語られていて、良くも悪くもオノマトペ関係なく楽しく読めた。

 のふのふと生きていたいです。